🧀 チーズケーキで始める美姿勢ライフ🧀

第2話：【呼吸と柔軟性】ふわふわ食感は「呼吸」の軽さに通じる？柔軟な胸郭の作り方

軽やかな食感が示す「呼吸の質」

スフレチーズケーキのような、口の中でとろけるような「ふわふわ」の食感。その軽やかさや空気感は、私たちが日頃、無意識に行っている「呼吸」の質の高さに通じます。

良い姿勢とは、単に背筋が伸びていることではなく、体が重力の中でしなやかに動く「軽さ」を持っていることです。この軽さを生み出すカギこそ、胸郭（きょうかく）の柔軟性と、それによる深い呼吸にあります。姿勢が悪いと呼吸が浅くなり、呼吸が浅いとさらに姿勢が悪くなるという負のスパイラルを断ち切りましょう。

 硬い胸椎（きょうつい）が姿勢を固めるメカニズム

猫背の姿勢が続くと、背中の上部にある胸椎（きょうつい）の動きが悪くなり、肺を覆う胸郭全体がカチカチに固まってしまいます。この状態を「胸椎柔軟性の低下」と言います。

胸椎は12個の椎骨からなり、それぞれが肋骨と繋がり、大きな「カゴ（胸郭）」を形成しています。このカゴは、呼吸のたびに風船のように膨らんだりしぼんだりする必要があります。

胸椎が固まると…

・浅い胸式呼吸になる： 胸郭が広がりにくくなり、肺の上下の動きが制限されます。その結果、酸素を取り込む量が減り、疲れやすくなったり、自律神経の乱れにも繋がります。

・猫背が定着する： 胸椎の動きが失われると、それを補おうとして首や腰に過度な負担がかかり、姿勢の崩れが定着します。特に首の前の筋肉が緊張し、第1話で解説した頭蓋高位を悪化させます。

・腹圧が入りにくい： 呼吸の主役である横隔膜は、呼吸と共に上下に大きく動くことで、腹腔内の圧力を調整しています。胸郭の動きが悪いと横隔膜が十分に動けず、第3話で詳述する腹圧も低下してしまいます。

深い呼吸は、横隔膜の動きを通じて内側から胸郭をストレッチし、胸椎の柔軟性を取り戻すための最高のセルフケアであり、姿勢改善の「裏技」とも言えるのです。

柔軟な胸郭を取り戻すためのセルフケア

胸椎の柔軟性を取り戻すための、椅子を使った簡単なエクササイズをご紹介します。

【胸椎の回旋（ねじり）運動】

①椅子に浅く座り、背筋を軽く伸ばします。

②両手を頭の後ろで軽く組みます。

③息をゆっくり吐きながら、体を右側にねじります。このとき、おへそから下は正面を向いたまま、胸から上だけを動かすように意識してください。

④息を吸いながら正面に戻ります。

⑤次に息をゆっくり吐きながら、左側にねじります。

この動作を左右交互にゆっくりと5〜10回繰り返します。

朝、昼、晩と行うことで、硬くなった胸椎周りの筋肉が緩み始め、呼吸が深くなるのを感じられるでしょう。ストレッチポール（または丸めたバスタオル）の上に寝て、背中を緩めるのも非常に有効です。

 整骨院からのアドバイスと次のステップ

胸椎の柔軟性は、自分ではなかなか改善しにくい部分です。当院では、関節の動きを細かくチェックし、特定の方向にアプローチする施術で、胸椎の本来のしなやかさを取り戻します。あなたの呼吸は、本当に深くできていますか？ 次回は姿勢の「天然コルセット」腹圧について解説します。

チーズケーキは美味しいですが、食べ過ぎは健康を害する可能性があります。このコラムは、あくまで栄養素やイメージをきっかけとして、ご自身の姿勢を見直すためのものです。

第1話：【土台と軸】「王様の食べ物」？チーズケーキが教えてくれる良い姿勢の秘密

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